環境に配慮したコンクリートの適用に関する研究
 
研究の概要 
   本研究では、ポーラスコンクリートの植生機能、強度及び耐久性能などの諸性質を明らかにし、環境に配慮したコンクリートの有効利用を促進します。また、循環型社会の形成を推進するため、コンクリート解体材から発生する再生骨材を用いたコンクリートの利用拡大を図るため、凍結融解試験等を行います。
  
 
   
 全体成果と活用 
 
 
  
 
 
 
 研究内容の紹介 
 
  
1.解体したコンクリートから採取した骨材を再利用する研究
  コンクリートは主にセメント、水、骨材と呼ばれる砂利や砕石、砂を使ってつくられます。これらの天然資源の枯渇化を防ぎ、限りある資源を有効利用する循環型社会を形成するため、解体されたコンクリート構造物から採取した骨材を再利用する必要があります。
  しかし、再生骨材をそのまま使用すると凍害や塩害等の劣化を生じやすいという欠点があります。
 

 そこで、再生骨材のコンクリート構造物への再利用を拡大するため、再生骨材の製造方法や処理方法、新しい骨材との混ぜ方などによる影響を研究しています。

  
  
2.草が根付き水生小動物が住める護岸コンクリートの開発
  一般的にコンクリートは緻密で連続空隙が少ないため、草が根付きにくいものとなっていますが、空隙の多いお菓子の雷おこしのような外観をしたポーラスコンクリート()を河川護岸として使用することにより、緑化や水生小動物の住みかを創出できるなど環境にやさしいコンクリートとして注目を集めています。
  しかし、空隙の多いコンクリートは強度が弱く、特に北海道のような積雪寒冷地では凍結融解などの劣化が生じやすいなどの問題があります。
 一方で空隙が少ないと植物が根付きにくいという相反する問題が生じます。
  そこで、どのようにすれば植生に適し、かつ耐久性を有したポーラスコンクリートをつくれるかということを研究しています。
   () ポーラスコンクリートの「ポーラス」は「小穴の多い」「多孔質の」という英語の「Porous」を表しています。
 
   
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